新日本プロレス「DOMINION」大阪城ホール2016年大会プレイバック
新日本プロレス・6月恒例になった「DOMINION」大阪城ホール大会。2016年大会をプレイバック。
2016大会のメインイベントは「IWGPヘビー級選手権試合「内藤哲也vsオカダ・カズチカ」!
内藤哲也の大ブレイクな2016年
2016年の「DOMINION」大阪城ホール大会メインイベントは
IWGPヘビー級選手権試合
オカダ・カズチカ
vs
内藤哲也
この年にプロレスラーとして大ブレイクを果たしたのが内藤選手。
振り返ると、前年2015年6月から「ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン」と自らを制御不能を口にするように。
当初はファンも急な変化に戸惑って、内藤選手のファイトスタイルやら思考やら理解するまでやや時間が掛かりました。
が、内藤選手は我が道を行く、とばかりに周りの意見に全く左右されずに制御不能のキャラを確立していきます。
この「我が道」を行ったのが、そのあとをファンが追いかけたくなる、そんな存在になっていきます。
同年10月にパレハとして海外遠征から帰還したEVIL、翌月11月には本隊選手だったBUSHI選手がロスインゴに合流。
ここからのユニットとして、人気の加速ぶりは凄まじく。
新日本プロレスの会社としてももここまでの人気になるか?と、逆に戸惑ったのでは?
この人気の高さは比較対象としてよく使われますが、1997年?2000年代にかけて一大ムーブメントとして大爆発した蝶野正洋率いる「nWo JAPAN」同等と言えるのでしょう。
内藤哲也大ブレイク中のIWGPヘビー級選手権試合はプロレスの価値観大転換期
その人気のクライマックスが訪れたのは2016年3・4月の2大会。
一つ目は、2016年3月・NEW JAPAN CUP初優勝
二つ目は、2016年4月・IWGPヘビー級王座奪取
一つ目のNEW JAPAN CUP優勝。
一気にトーナメントを駆け上がった感覚で、ファンも我が道を行く彼を追いかけます。
その決勝戦では、当時大スランプ中の後藤洋央紀選手。
2月IWGPヘビー級選手権試合大阪大会で、オカダ選手に敗れたことによりスランプに陥ります。
その脱却を目指して、彼もまた優勝を目指していました。
結果は内藤選手のデスティーノが爆発。内藤選手がNEW JAPAN CUP初優勝。
その勢いのまま二つ目である、4月両国でIWGPヘビー級王座奪取。
特に、オカダ選手から取ったことに大きな意味があり、その人気は確固たるものに。
この時のファンの反応として、内藤選手が基本的にヒールな振る舞いをしているのにブーイングではなく、ベビーに送る歓声のそれ。
解説していた蝶野さんも「悪い事しているのに、なんで歓声なのか?理解できない」と戸惑っていたのが印象的。
プロレスの価値観の大転換期になっていたのかもしれません。
それは、この年に中邑真輔、AJスタイルズと主力どころがWWEへ行ってしまい、新たなスターを探していたファン心理もあり、それとあいまったとも言えるのかもしれません。
5月レスリングどんたくで石井選手との防衛戦に勝利。
そして6月ドミニオン大阪城ホールでオカダ選手とのリマッチでは敗れ2ヶ月天下で終わってしまいましたが、そこで内藤選手の価値は下がらず、逆に上がるという感覚に。
2016年とドミニオンは、内藤哲也の価値を決定的に、プロレスの価値観の大転換期になった、そんな風に思います。
セミファイナルのラダーマッチが最高に面白かった!
セミファイナルの
IWGPインターコンチネンタル選手権試合・ラダーマッチ。
<王者>ケニー・オメガ
vs
<挑戦者>マイケル・エルガン
リング中央真上にベルトを吊るし、起立したラダーでそのベルトを奪取した者が王者になる試合形式。
WWEでは「マネーインザバンク」で使われていて、今でこそプロレスの試合形式としてポピュラーなものになっていますが、新日本プロレスとしてはこの試合が初めての出来事。
「いよいよ新日本もラダーを使う時が来たのか・・・」と古参ファンの私としては、不安に思ったものです。
不安な要因の一つとしては「棚橋弘至欠場」もありました。
この試合の本来の挑戦者は棚橋選手でした。
が、「左肩剥離骨折」「上腕二頭筋断裂」の重傷を負い、試合を欠場。代わりとしてマイケル・エルガン選手がケニー選手に挑戦する構図に。
棚橋選手とケニー選手って色々因縁がありますが、最初の因縁は2016年のこの頃。
年頭のイッテンヨン東京ドーム大会でIWGPインターコンチネンタル王者であった中邑真輔が新日本プロレスを離脱。
AJスタイルズ選手と共にWWEへ移籍していきます。
空位になったインターコンチネンタル王座決定戦が2月に開催されたアオーレ長岡大会ビッグマッチで王座決定戦が両者で組まれます。
終盤、リングの下に隠れていたマット・ジャクソン&ニック・ジャクソンのヤングバックスが乱入介入し、結果ケニー選手が王座を強奪した格好に。
棚橋選手は、この因縁のカタを付けるために「レスリングどんたく2016」内でリマッチをアピール。
が、怪我を負ってしまいやむなく欠場になってしまいます。
このあと、棚橋選手とケニー選手が向き合ったのが2019年イッテンヨン・メインイベントまだ空くことになります。
そんな背景がある中の、ケニー・オメガvsマイケル・エルガン。
バレットクラブvs新日本プロレス本隊。
クライマックスはラダーを使ったトリッキーな展開が続く中の後半。
バレットクラブが乱入介入でケニー選手をアシスト
↓
エルガン選手の手首に手錠を掛けロープと繋ぎ身動き出来なくする!
一方で本隊は特設花道からキャプテン・ニュージャパン、ヨシタツと次々乱入するもヤングバックスにボコらる(笑)。
実況の「来ただけだったぁぁ」に爆笑(笑)
↓
マット・サイダルも乱入!が何もせず
↓
ヤングバックス迎撃態勢に身構える
↓
が、気づけばリング上にはなぜかリコシェの姿が!
↓
驚くヤングバックス!
↓
ヤングバックスに向けリコシェがトペコン発射で排除!
↓
手錠のカギを探すリコシェもカギ見つからず!
↓
ケニーが蘇生しリコシェ排除!
↓
ケニーがラダーでベルトを取りに掛かる
↓
エルガン、手錠を自力で排除!
↓
ケニーを乗せたラダーを倒しケニー場外落下!
↓
エルガン、ベルト奪取!
この流れ、いつ見ても最高です!
ラダーマッチが大好きになったオールドファンです(笑)
ジェイ・ホワイトの壮行試合はこの年のDOMINION
今や新日本プロレスに欠かせない「KING SWITCH」こと、ジェイ・ホワイト選手。
ヤングライオンから卒業するために海外へ向かい前の壮行試合として行われたのが、この年のDOMINION。
物凄くピュアだった青年が、今ではビッグな存在になっているのでわからないものです。
ジェイ選手が試合後にリングから述べた挨拶が印象的。
ジェイ選手のマイク
スイマセン! ちょっと待って下さい、オーサカ!俺の言うことを聞いて下さい。
新日本プロレスファンズ、2015、2016(年)、どうもありがとうございました。
新日本プロレスファンズ! 私のこれからも、よろしくお願いします。
新日本プロレス、また帰って来ます!
なぜなら、この新日本プロレスリングは、俺の家だ!
そして!そして!新日本プロレスと新日本プロレスファンズ、
あなた、あなた、あなた、あなた、あなたは私の家族です!
ありがとうござました! またね!
全試合結果
大会DATA
試合結果
他の2組は、ロッキー・ロメロ&バレッタ、カイル・オライリー&ボビー・フィッシュ
第一試合
20分1本勝負
バッドラック・ファレ&高橋裕二郎&○ハングマン・ペイジ
ライト・オブ・パッセージからの片エビ固めでハングマン・ペイジのピンフォール勝ち |
第二試合
20分1本勝負
石井智宏&○YOSHI-HASHI
バタフライロックでYOSHI-HASHIのギブアップ勝ち |
第三試合 スペシャルシングルマッチ
30分1本勝負
○後藤洋央紀
GTRからの片エビ固めで後藤洋央紀のピンフォール勝ち |
第四試合 IWGPジュニアタッグ選手権試合 4Wayマッチ
60分1本勝負
<挑戦者>○マット・ジャクソン&ニック・ジャクソン
メルツァードライバーからの片エビ固めでマット・ジャクソンのピンフォール勝ち、挑戦者が第48代王者に |
第五試合 IWGPジュニアヘビー級選手権試合
60分1本勝負
<王者>○KUSHIDA
ホバーボードロックでKUSHIDAのギブアップ勝ち、王者が5度目の防衛に成功 |
第六試合 IWGPタッグ選手権試合
60分1本勝負
<挑戦者>○ジェイ・ブリスコ&マーク・ブリスコ
ドゥームズデイ・デバイスからの片エビ固めでジェイ・ブリスコのピンフォール勝ち、挑戦者が第70代王者に |
第七試合 NEVER無差別級選手権試合
60分1本勝負
<挑戦者>○柴田勝頼
PKからの片エビ固めで柴田勝頼のピンフォール勝ち、挑戦者が第12代王者に |
セミファイナル IWGPインターコンチネンタル選手権試合 ラダーマッチ
60分1本勝負
<挑戦者>○マイケル・エルガン
ラダー上のベルト奪取で第14代王者に |
メインイベント IWGPヘビー級選手権試合
60分1本勝負
<王者>○オカダ・カズチカ
レインメーカーからの片エビ固めでオカダ・カズチカのピンフォール勝ち、挑戦者が第65代王者に |